何だか最近、子供の口が臭い、よく口をポカンと開けている、
寝ているときの姿勢が変...そんな状態に気付いたことはありませんか?
必ずしも深刻な理由とは限りませんが、注意が必要な場合もあります。
特に睡眠中に大きないびきや苦しそうに呼吸していたら要注意です。
というのも、子供にとっての睡眠は成長に欠かせないものなので、
良質な睡眠が摂れていないと、大人以上に深刻な影響があるんです。
多くの原因は鼻とのどの疾患
睡眠時無呼吸症候群(SAS)というと、中年以上の男性の病気というイメージが強く、
実際、40歳以上の男性に多いんですが、実は子供に起こることも珍しくありません。
子供の睡眠時無呼吸症候群のほとんどは閉塞型といわれています。
つまり何らかの組織が障害物になり、上気道を狭窄して起こるんです。
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因
アデノイド増殖症
鼻の奥にあるリンパ組織・アデノイドが大きくなり、鼻腔~咽頭間が塞がれることで、
鼻づまりやいびき、中耳炎など耳の病気、そしてSASの原因となります。
口蓋扁桃肥大
のどの両側にあるアーモンド型のリンパ組織・扁桃が大きくなることで、
アデノイド増殖症と同じような症状が発症します。
鼻の疾患による鼻呼吸障害
アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症など鼻づまりを起こす疾患により
鼻呼吸が困難になりますが、睡眠中、子供は無意識に鼻呼吸しようとするため、
SASを招いてしまいます。
肥満
大人と同じで肥満は上気道の狭窄・閉塞の原因となるため、
SASを起こすことがあります。
大人になっても悪影響が残ることも
子供の睡眠時無呼吸症候群は、いびきや無呼吸だけではなく、
ほかにも様々な症状が現れることがよくあります。
起床時ののどの渇きや頭痛、夜尿、学校での居眠り、睡眠中の激しい体動、
人格の変化などが発現したら気を付けて下さい。
また、睡眠中に胸腔内(胸の中の空間)の陰圧が強くなりすぎ、
胸郭が変形してしまい、漏斗胸(陥没した形)や鳩胸(突出した形)
になってしまうこともあるんです。
こうなると、親は一生恨まれるかもしれません。
さらに怖いのは無呼吸が長期間続いた場合、成長ホルモンの分泌低下、
酸素不足による悪影響です。
背が伸びなかったり、体重が増えないといった成長・発達への影響はもちろん、
最悪の場合、突然死してしまうこともあるんです。
もしかしたら、うちの子はそうかも...?
と感じる方は、早めに医師の診断を受けさせましょう。
やはり、鼻やのどの疾患が一番疑われますから、
最初は耳鼻科で診てもらって下さい。