いびきと並ぶ悩みの種が寝言。
普通はムニャムニャ...と何を言っているのかわからないものですが、
はっきりと聞き取れる寝言には注意しないといけません。
睡眠障害のひとつである「レム睡眠行動障害」の可能性があるからです。
睡眠中、人間はおよそ90分間隔でレム睡眠になるといわれていますが、
その間、全身の筋肉は弛緩しているため、行動を起こすことはありません。
ところがレム睡眠行動障害になると、筋肉が覚醒時と同じように緊張します。
このため、夢で見ているとおりの行動をし、はっきりした言葉で寝言を言います。
隣で寝ている人が驚くような大声で叫んだり、夢の中で会話をしていたりすると、
その会話通りの言葉がはっきりと出てきたりします。
そして、夢の中で殴り合いをしていれば、周囲にあるものを殴ったり、
起き上がって暴れたりすることもあるんです。
つまり、夢で見たことをそのまま言葉に出し、そのままの行動を起こしてしまう
という、異常行動を伴った睡眠障害です。
治療法は対処療法のみ
現在、レム睡眠行動障害はまだ解明されていませんが、
強いストレスや、過去のトラウマが関係しているのではないかといわれています。
この病気の治療法としては、「クロナゼパム」という薬の投与が行われますが、
この薬は睡眠中の無呼吸状態を引き起こす副作用があるため、
睡眠時無呼吸症候群や習慣性のいびきを伴っている人は注意が必要です。
同室で寝ているパートナーがが夜中に大声で寝言を言ったり、
変な行動をした場合は、この病気を疑いましょう。